闇堕ちした黒猫

暗かったり重かったり明るかったり

文通時代

このタイトルで何かピンとくる人、いるのかな。

 

自分には「カステラ」というバンドがどの程度人気があるのか分からない。

母から強制的に曲を聞かされていたバンドのひとつなので知ってる、という程度。

 

カステラ「文通時代」を聞く度に、

酒に酔いながら、陽気に歌を被せてくる母の姿を思い出す。

すごーく切ない気持ちになる。あの頃住んでた家はもうこの世のどこ探したって存在しないのだから。

 

……そんなことはどうでもいいけど。

宛がある手紙の下書きが5回目を超えてしまった。

そろそろ、便箋に書いて送りたいところだが、回数を重ねれば重ねるほど、内容が変化してしまう。

おかしいな。絵を描いてる時は下書き5回ぐらい重ねれば、自然と絵が修正出来てくるからなぞれるのに。

 

文章とか書くの好き。

学生の時は、講演会が毎週ある度に感想書かされてたけど、紙の表面で足りず裏面の白紙部分を埋め尽くす勢いで書いてたぐらいには好き。

 

 

手紙に関しても書くの好きなんだけど、

何回書いても、下書きを書きすぎるクセが直らない。清書で書きすぎないための下書きでもあるんだけど。

師匠に手紙書いた時、下書きが一ヶ月経っても締められなくて、

あきらめて清書してみたら便箋12、3枚分も書いてしまった。自分でも引いた。師匠も引いただろうけど、優しいからちゃんと受け取ってくれた。もう何書いたのか覚えてないから、いまは別に燃やされていても構わないと思ってる。

 

 

いま書いてる手紙は、下書き何度書いても2.5ページ(A4サイズ片面を1として考えた時)になるから、あの頃と比べれば、書きすぎるクセは改善されたのだと思う。

だとしても長い気がしちゃうけどね。

返事は全く要らない、一方的に送るタイプの手紙。

だからこそ、失礼にならないようにとか、不快にならないようにとか、色々と気をつけたいんだけど、

考えれば考えるほどに自分に厳しくなりすぎていって、ペンが止まってしまう。

素直に思いを書くことが照れ恥ずかく思っちゃって、思いをねじ曲げて書いてしまう。

受け取ってすぐに捨てられる、という可能性も考えながら書いてるんだけど、考えすぎ?でもこれぐらい考えておかないと、マジで捨てられてた時にショック大きくなりそうだから、保険を自分の心に作っとかないと。

 

もう、今月中には書き終えて届けたいところ。

完成させたい。出来なかったら、下書きぜんぶ燃やす。

ガセビアの泉みたいなのがあれば、もっとラクに下書き消滅できるんだけど。あの泉ってどうやって作るんだろう。スライムとか、水溶き片栗粉とか?

 

 

一方的に送るタイプの手紙も書き続けていきたいんだけど、

ふと、「文通」がしたいなと思った。

 

「文通相手募集」で検索してみたら、

文通村なるものが見つかった。

有料会員登録したら、全国の文人と文通が出来るようになるらしい。

プライバシーにも配慮されていて、匿名で、本当の住所を相手に明かす事無くやりとり可能とのこと。

 

SNSが主流のいまでも、文通で出会ってる人たちが存在するという事実、いいな。

文通に対する興味が広がった。

 

 

ひとつ思い出したことがある。

 

母には若い頃、文通相手が複数人いた、

という話を、親戚から聞いたことがあった。

どこで繋がったのか分からない文通相手と仲良くなって、周りへの相談無しに急にその人と同棲し始めたこともあったらしい。

 

いま私がしようとしてることって、

なんか、母の人生たどってる感じがして、ちょっと恥ずい気持ちになる。

ただ、私は文通相手と同棲し始めるようなことは絶対しないと思うけど。

 

親子って似るんだな、

似てないと思ってても似るんだな、

じゃああの血が繋がってるだけの父親ともどっか似てんのかな、

趣味嗜好と性格に関しては絶ッッッッッッッ対に似たくないな、

 

って思った。

 

ところで、Spotifyでカステラ聴けるの初めて知ったんだけど。

真っ暗な部屋で「文通相手」リピート再生してるとマジで昔のことばかり思い出して気が狂いそう。

 

でもカステラの曲は面白いの多いし、子どもの頃はめちゃくちゃ聴いてた、

というか、聴かされてた。嫌いではない。

 

 

でもこの「文通時代」を何度もリピートしてた記憶がある。

もしかして、文通にハマってる時にこれ聴きながら手紙書いてた?

 

この曲も、文通という文化が浸透してなかったらたぶん存在してないはず。

 

知らないけど。

 

知らないけど。って打ったタイミングで歌い出しの「君と僕は知らない同士」が被さってきてア゙ア゙ア゙ア゙ア゙!ってなった。

 

 

 

どこまで書こうとしてんだ自分は。

終い終い。